参考として、ファラデーの電磁誘導の法則によって発生する表皮効果という現象について説明します。表皮効果とは導体に交流の電流が流れる際に、導体表面の電流密度が高くなる現象です。交流電流が流れるとファラデーの法則により磁界の変化を妨げる向きに逆起電力(誘導電流)が発生します。導体の中心部の方が逆起電力が大きく、電流も流れにくくなりますが、空間に近いところは逆起電力が弱い(空間部分に誘導電流は流れない)ため、交流の電流が流れると表面に電荷が集まってきます。周波数が高くなるほど電流の向きが頻繁に変化しますので、その逆起電力はさらに大きくなります。よって導体が電流を流すことのできる有効断面積が小さくなり電流も流れにくくなります。GHz帯域の信号伝送では、表皮効果によって信号が正しく伝送されないという現象が起こることもあります。電磁波ノイズの観点から見ると、導体表面に電荷が集まるとその導体の外部の電荷と結合しやすくなり、放射ノイズが発生しやすくなります。基板上のパターンの曲がり角を直角にしないようにするのは表皮効果により角に集中した電荷が外部の導体に結合しないようにするためです。
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