前のページで「電界は電圧の勾配である」と説明しましたので、ここでは電流と電圧がどのようなものかを説明します。イメージしやすくするために、ポンプで管の中を液体を通す例と対比させて考えていきます。上の図は、圧縮性、質量がほとんど無い流体が管に充填されていて、ポンプで流体を負荷側まで流す例です。ポンプが電気回路上の電源にあたります。また、ポンプが流体を流すためには管の中に流体が充填されていないと流れませんが、回路も十分な自由電子が存在しないと電流は流れません。1アンペアの電流が1秒間流れたときに通過する電荷量が1C(クーロン)と定義されています。銅は1mm3中の自由電子は13.6Cがあり、電流を流すのに十分な自由電子が存在しています。上の図では、ポンプの圧力により流体が押され、流体はゆっくり移動しますが、流体にかかる圧力が一瞬で負荷側に伝わり、負荷に流体が流れていきます。しかし、ポンプに押された流体が負荷に一瞬で伝わるわけではないことは分かると思います。下の図の電気回路でも、同様の挙動をしています。電源からの「電圧」が一瞬で負荷まで伝わり、電荷はゆっくり移動する挙動をしています。ポンプからの液圧が「電圧」に相当し、時間当たりに流れる流体の量が「電流」に相当します。電荷がゆっくり移動すると言ってもどのくらいの速度なのかイメージがしにくいと思いますので、参考として書いておきますが、断面積が1mm2の導線に13.6Aの電流が流れたと仮定すると、実際には全部の電荷は移動しないので、電荷は1秒に10cmほど移動すると考えられています。
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