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DXに向けた取り組み ~1Dシミュレーションの活用 前編~

はじめに

今月からは、デジタルトランスフォーメーション(以下DX)につながる新テクノロジー、MBD(1DCAE)についてのお話です。
図研テックは約2年前からMBD、というよりは1Dシミュレーションに近い領域のビジネスを行っています。今月から3回に渡って1Dシミュレーションの活用に当たり、非常に重要になる1Dモデリングについてお話しして行きたいと思います。

一口に1Dモデリングといっても、様々なアプローチ(作成方法)があり、1D化する対象により変化しますので、今回は図研テックとして、最もなじみ深い電子基板(熱モデル)を題材に話を進めたいと思います。

 

1Dモデリングは準備が重要

まず、電子基板(熱モデル)を1Dモデリングするにあたり必要なことは、熱回路網法で計算するのと同様に、これから計算したい対象物の熱の伝わる経路を明確にしておくことです。すでに熱回路網法で熱計算をされている方ならイメージしやすいと思いますが、伝熱経路を明確にしないで1Dモデリングをしてしまうと、全く現実に即さないモデルとなってしまう可能性が高くなりますので、面倒ですが必ず行うようにしてください。

伝熱経路が明確にできたら、次は1Dシミュレーションツールの出番です。作成した伝熱経路をもとに、すでに1Dシミュレーションツールに用意されているライブラリ内のエレメント(熱抵抗)を組み合わせてモデリングしていきます。

熱抵抗のエレメントは基本的に伝熱3形態(伝導、対流、輻射)ごとに用意されており、商用ツールであれば電子基板やICの寸法を入力すると熱伝達係数を含む熱抵抗をツール内部で自動計算してくれます。オープンソースのOpenModelicaでは、用意されているライブラリでは熱伝達係数や熱抵抗の値を手入力しなければいけないため、他のツールで計算するか、商用ツールのように寸法入力から熱抵抗を自動計算するようにカスタマイズを行うことになります。

 

1Dシミュレーションは”合う”のか?

ここで、図研テック社内で行っている簡易電子基板における1Dシミュレーションの検証事例を紹介します。1Dシミュレーションツールは弊社で取り扱いしているSimulationX(日本イーエスアイ社製)です。

今回例示したモデルは発熱する抵抗が一つだけでしたが、複数発熱する場合、このモデルでは実測結果と乖離していきます。何故そうなるのか?ではどうしたら良いのか?それについては次回、お話しさせていただきたいと思います。

ここまでお読みいただきありがとうございました。
次回もよろしくお願いいたします。